かぶれ(接触皮膚炎)について
かぶれ(接触皮膚炎)とは、皮膚に何らかの物質が触れた結果、刺激やアレルギー反応となって炎症が起こる状態のことです。湿疹、赤み、かゆみ、水ぶくれ、腫れなどの症状があり、症状は主に原因物質が触れた部位に現れます。
原因から、「刺激性接触皮膚炎」「アレルギー性接触皮膚炎」「光接触皮膚炎」の3つに分類されます。
1. 刺激性接触皮膚炎:強い刺激物質(油や洗剤、石鹸など)と皮膚が接触することで起こる炎症です。これは原因物質自体がもつ刺激によっておこるため、アレルギーに関係なく誰にでも起こりうる疾患です。触れた後数分程度で症状が現れることが多いですが、原因物質の濃度が低いと、何回も接触することで徐々に症状がでてくることもあります。
2. アレルギー性接触皮膚炎:化粧品、消毒薬、目薬、湿布、金属、ある種の植物(漆やサクラソウなど)等、アレルギー反応を引き起こす物質と接触した時に皮膚が炎症を起こすケースです。体が特定の物質を有害と認識してしまった場合、それに対する免疫反応が起こり症状が現れます。そのため刺激性接触皮膚炎のように誰にでも起こるものではなく、原因物質にアレルギーのある人だけに症状が現れます。アレルギーが成立するまでは2週間ほどの時間がかかりますが、いったんアレルギーが成立すると、数時間〜1日でアレルギー反応が現れることが多いです。
3. 光接触皮膚炎:肌がある物質に触れ、その部分に光や紫外線が当たることでかぶれや炎症が起こる皮膚炎です。光が当たった部分だけに症状が出るため、「光アレルギー」とも呼ばれます。
治療としては、まず原因物質を特定し、それを取り除くことが重要です。原因物質に触れた場合は、石鹸でよく洗い流しましょう。症状を和らげるためには、炎症やかゆみを抑えるステロイド外用薬・内服薬や抗アレルギー薬を使用します。また、かゆみを抑えるためにも、皮膚を触ったり掻いたりしないように心掛けてましょう。